A3に縮小するデメリットとは

図面としては正式なサイズであるA1ですが、A3サイズに縮小して使われることも結構あります。

その理由としては、以下のような要素が考えられます。

・持ち運びの利便性

・図面印刷のコスト

・図面印刷のスピード

・管理のしやすさ

とにかくA3サイズの印刷は早いですし、ファイリングが手軽に出来るので図面の管理が楽です。

何枚も図面を見る必要がある場合などは、その手軽さが身に染みてよく分かると思います。

一度A3サイズの図面を使ってしまうと、A1サイズの図面をわざわざ印刷するのが面倒になるくらい。

そんな手軽なA3の縮小図面ですが、そこには当然のようにデメリットも存在します。

図面を描く側としては、そうしたA3サイズのデメリットも知っておいた方が良いので、今回はそのあたりを書いてみます。


■文字が読みにくい

A3サイズに縮小した図面は確かに便利だし、かなりたくさんのメリットが存在します。

どんなメリットがあるかについては前回色々書いたのでここでは省略しますが、もちろん良いことばかりがある訳ではありません。

A1サイズの図面をA3サイズに縮小するデメリットは、まあ考えてみれば当たり前のことなんです。

数としては1つしかなくて結構少ないですが、図面に与える影響はかなり大きいと私は思っています。

そのデメリットとは、図面を縮小する為に文字や寸法が小さくなって読みとりにくくなる、というものです。

A1からA3に図面を縮小すると、縮尺が1/2になる訳ですから、文字のサイズも同じく1/2になります。

前回も紹介しましたが、こんな関係になる訳です。

図面縮小の関係

これは当たり前過ぎる話ですけども……

どんな業種であっても、図面というのは、それを読む相手に必要な情報を伝える為に作図されます。

それなのに、そこに書かれた内容が読みとれないようでは、いくら取り扱いが手軽になったとしても意味ないですよね。

■縮小しても読める図面

A3サイズに図面を縮小すると、文字や寸法が読み取りにくくなってしまうというデメリットを紹介しましたが……

だからと言って「そうだったんですか」みたいな感じになってA3サイズへの縮小をやめることはないでしょう。

それ程に手軽さというメリットは大きなものなんです。

では、CADを使って図面を描く側としては、A3図面への縮小をどのように考えれば良いのでしょうか。

それは割とシンプルで、A3に縮小しても大丈夫な図面を作図するしかない、ということになります。

用紙サイズなどについて色々書いてきたのは、どうしてもこれが伝えたかったからなんです。

かなり長い説明になってしまいましたが、大体以下のような流れが図面を描くポイントになってきます。

・図面は基本A1サイズ

・だけど使いやすいからA3に縮小することが多い

・A3サイズに縮小すると、大きさは半分になる

・だから文字が小さくなって読みにくい

・それでも大丈夫な図面を描いた方が良い

と、こんな感じですね。