昔は自分の手で描いていた図面も、今ではパソコンを使ったCADが一般的になりました。
もうどれくらい前からそうなったのか……
少し考えなければ思い出せないくらい昔の話になってしまいましたが、もうしばらくはCADが全盛かも知れません。
何となく難しそうなイメージのあるCADですけど、実際に触ってみるとかなり便利なツールであることが分かります。
あまりCADは得意ではない、という方は「便利なツールだから」というイメージで覚えてみると良いですよ。
「どうせCADなんて……」とか思いながら練習をしても、なかなか上達はしないですから。
ただ、手描きの経験が豊富な図面のプロが、CADに対して違和感を感じる気持ちも非常によく分かります。
私だって、図面を描く手段がCADからもっと別の何かに変わってしまったら、戸惑うと思いますから。
そして、今まで慣れ親しんできたCADという作図手段に、きっと強い拘りを持つことでしょう。
と、今現在3DCADを覚えるのに四苦八苦している私は、心の底からそう思っています。
3DCADって難しいですね、本当に。
■用紙サイズについて
さて、微妙に話がそれて私の話になってしまいましたが、まずは図面の基本である用紙について少しだけ。
CADで図面を描くとは言え、図面というのは紙に印刷をして、それを見るという使い方をします。
もう少し時代が進んだら、スリムな液晶のタブレット方端末で図面を見るようになるかも知れませんが……
それはもう少し先の話じゃないかと思ってます。
少なくとも私が仕事を引退した後とかにして欲しい、というのは少し消極的過ぎますかね。
そんな話はともかくとして、今は必ず紙に印刷をされる訳です。
ではどんな用紙に印刷されるのかというと、基本はA1版と呼ばれる大きめの紙に印刷されます。
A1サイズの図面は、新聞紙と同じくらいの大きさの用紙なので、かなり大きくて見やすいサイズです。
それよりも小さい用紙を標準とする図面もありますが、やっぱり一般的な図面というとA1サイズが多いです。
主な用紙のサイズは以下の通り。
A1:841mm×594mm
A2:594mm×420mm
A3:420mm×297mm
A4:297mm×210mm
■基本はA1サイズ
上記の中ではA1サイズが最も大きくて、1サイズ小さくなる毎に、大きさは面積的に半分となります。
例えばA1サイズの用紙を縦に半分にすると、841mmの半分は420.5mmですよね。
それがA2サイズの縦寸法になっていて、A1サイズの縦寸法がA2サイズの横寸法になっています。
つまりこんな関係。
1サイズ小さくなっていく分だけ、半分に折って小さくしていくようなイメージですね。
ちなみに、A1などの用紙サイズ以外にも、頭にBが付く、B5とかB4などの用紙サイズ規格があります。
でも、図面の正解ではBサイズはあまり使用しないので、ここではA頭の用紙サイズだけを取り上げておきました。
どの用紙に印刷して使うか。
これは、見やすい図面を作図する際に、結構重要なポイントになってきますので、まずは基本A1サイズというのを覚えておきましょう。