当サイトは「見やすい図面を描くためのコツ」というテーマで色々な細かい話を紹介しています。
しかし前回は、そうしたサイトの趣旨から少し外れたような内容で話が終わってしまいました。
見やすい図面を描くというのは、正確な図面を描くことに比べると、明確な正解を提示しにくい、という話で……
正確な図面を描くことは、ただ間違えないように描くだけなので、まあそれが難しいという反面シンプルでもある。
だけど見やすい図面というのは、図面を見る人の感覚によるところもあって、こうすれば良いという正解が確実ではない。
そんな内容の話でした。
ここで話が終わってしまったら、当サイトの存在意義というか、説明するようなことがない、ということになります。
しかし、もちろんそんなことはありません。
「こうすればOK」という正解が明確ではないと言っても、やるべきポイントは色々とあります。
具体的な内容は今まで色々と書いてきた訳ですけど、ここでは主な項目をもう一度まとめておこうと思います。
■見やすい図面を描くためのコツ
見やすい図面を描くために気を使いたい要素は色々ありますが、まずは下記の2点を押さえておきたいところ。
・文字
・印刷時の太さ
細かい部分が今ひとつでも、この2つさえきちんと出来ていれば、ある程度の水準で見やすい図面が作図出来ます。
もちろんその逆も然り。
細かい部分にいくら気を使っても、肝心のこの2点がしっかりしていないと、見やすい図面は出来上がらない。
それくらい重要な要素なので、ここでもう一度どういうところに気を使うのかを確認しておきましょう。
■文字
図面を構成する要素の中で、情報を伝達する役目を担うのは、数字を含めた文字ということになります。
どんな図面を描くのかによって記載する情報は異なりますが、図面の種類に関わらず、文字は必要不可欠な存在です。
その線が何を指しているのかを説明する為の文字、あるいは指定した部分の寸法を説明する為の数字。
これらが不十分だと、図面を見る側が知りたい情報が記載されていない、ということになります。
情報が不足した図面というのは、その目的を満たしていない訳ですから、図面として役に立たないことに。
そうならない為にも、図面として記載すべき文字や数字はきちんと記入しなければならない、というのがまずは前提です。
ここまでは図面としての最低条件ということになり、この後からが見やすい図面かどうかを左右するポイントになります。
図面にはたくさんの文字や数字が記載されていますが、せっかく記入した文字も、重なって読めないようでは意味がありません。
作図する側が極力文字を重ねないように気を使うことが、見やすい図面を描くための、まずは大きなポイントになってきます。
また、たとえ文字が重なっていなくても、文字同士が近すぎて読みにくかったり、文字が小さすぎたりして読みにくいのも避けるべきです。
そのあたりの気配りをすることで、完成した図面のクオリティは確実に高くなるはずです。