このカテゴリでは、見やすい図面を作図する為に必要な、本当に基本的な部分について話をしてみます。
取り上げるのは、もう基本中の基本みたいな話ばかり。
図面を描いたことがある方であれば、もう全て知っているというくらいの初歩的な話です。
だけどこうした話は、基本的なだけに、知らないと仕事で非常に困ることなんですよね。
もちろん、もう知っている側からすると当たり前の事なんですけど、だからこそ知らないと困る訳です。
念のためのおさらいをする意味もあるので、経験者の方にもサラッとでも読んで頂ければ嬉しいです。
こういうのって、ある程度経験を積んでしまうと、なかなか聞くことが出来ない場合もありますよね。
まあそれではダメなんですけど、どうしても自分のスキルに自信が出てくると、人の意見って聞きにくいものです。
私もそうですから。
そんな方でも、文章を読んで自分の為になることだけをピックアップする、というのは簡単ですよね。
知識に抜けがないかを再確認する、という意味もあるので、まずは基本的な部分を記録していきましょう。
■CADという道具
当サイトは「見やすい図面を描く」ことが目的ですが、図面を描く道具は何を使えば良いのでしょうか。
これは時代によって少しずつ変わってくるはずですけど、これを書いている今現在はCADで図面を描くのが普通です。
CADはキャドと読み、以下の意味を持っています。
C:computer(コンピュータ)
A:aided(支援)
D:design(設計)
この言葉を読んだだけでも、何となくCADとは何なのかの答えが見えてくるんじゃないかと思います。
CADとは、要するにコンピュータの中で線を引いたり文字を記入したり出来るシステムです。
昔はドラフターに向かって、自分の手で鉛筆を持って図面を描いたりしたんですけど、もう何十年か前の話になってしまいました。
今はどんなに年配の方でも、図面を描く仕事をしているのなら、何らかのCADを使っているはずです。
いや、私は手描きしかやらないし、これからもCADなぞ使わない、という方は非常に少ないんじゃないかと思います。
それくらいCADが一般的になっていて、普及しているということですね。
■CADで変わったことはあるか
図面を自分の手ではなく、CADを使って作図する。
結局使うのは自分の手になりますけど、実際に自分の手で直接線を引くわけではない、という違いがあります。
もう少し詳しく言うと、マウスとキーボードを駆使して図面を描いていくことになる訳です。
では、手描きで図面を描いていた頃と較べて、見やすい図面の描き方は変わったのでしょうか。
私はあまり手描きの図面が得意ではないので、手描きとCADの比較をすると、どうしてもCADよりの意見になってしまいそうですが……
見やすい図面を描く際に気を付けるべきことは、手描きの時代もCADの時代もそれほど変わらないと思っています。
なぜかというと、CADを使って図面を描いたとしても、結局は紙に印刷をした図面を見るから。
作図をする手段は手描きとCADで大きく変わりましたが、最終的な図面の形態は今も昔も紙なんです。
もちろん、CADで作図するからこそ気を付けることというのはありますけど、考え方が大きく変わる訳ではありません。
次回は図面を印刷する紙のサイズなどについて、基本的な事を簡単に書いてみたいと思います。