知識だけでは見やすい図面を描くのは難しい

このカテゴリで取り上げたいと思っているのは、図面内で表現をする色々な用語について。

見やすい図面の描き方、という当サイトのテーマとは、少しだけ違う方向性の話かも知れません。

どんなに専門用語を知っていたとしても、それで見やすい図面を描くことが出来るようになる訳ではないから。

専門用語を知っているという「知識」と、見やすい図面を描く為の「センス」は少しだけ違う世界になるんです。

今回はそんな少し今までと違った話をしてみたいと思っています。


■知識とセンスの重要度

知識とセンスはそれぞれ違う世界の話である、というような話を先ほどは書きましたが……

では、知識とセンスのどちらがより重要なのか?

もしそう言った質問を私がされたとしたら、あまり考えるまでもなく「知識」と答えるでしょう。

知識は図面を描く為に絶対必要なものですけど、見やすい図面を描くセンスを持っていなくても図面は描けます。

逆に、どんなに綺麗な図面をまとめたとしても、書かれている内容が間違っていたら全然意味がありません。

綺麗にまとまっている分だけ、誤った記載がある部分が余計に腹立たしく感じてしまうかも知れません。

そう言う意味では、専門用語を知っているかどうかという話は、見やすい図面などよりも前段階の話だと言えます。

間違いのない図面を描くことが出来て、はじめて「見やすい図面」を意識することが出来る訳です。

恐らくこの順番は変わることがないでしょう。

このカテゴリで取り上げるのは、そうした専門用語の数々について解説するとか、そういう話ではありません。

そうではなくて……

図面を描く際にはそうした専門用語が結構出てくる、ということを知っておいて欲しい、という話です。

そして、そうした分からない専門用語が出てきた場合に、具体的にはどのように対応すれば良いのか。

そのあたりについて考えてみたいと思っています。

 

■自分の専門分野だけ

図面を描く際に出てくる、その業界特有の専門用語。

これは非常に奥が深い世界ですから、ここでそうした用語を解説していくことは余り現実的ではありません。

現実的ではない=少なくとも私には出来ないです、というだけのシンプルな話なので、あまり大きな声では言えませんが。

図面を必要とする分野には様々な種類があります。

それを建築のことだけしか知らない私が、「すべての用語の解説します」なんて絶対に言えません。

そう言い切ったところですぐにボロが出るだけの話ですから。

もっと色々な業種の用語を知っていれば、ここで詳しく説明出来るのに……とか思うこともあります。

でも、自分が専門としていない分野についても詳しくて、そうした専門用語も知っているとか、そんな特殊な人はあまりいないはずです。

もしそうした器用な方がいるとしたら、その方は自分の専門分野というのをあまり持たない方じゃないかと思います。

つまり、評論家みたいなタイプの方。

なぜそう思うのかというと、そこまでの広範囲な知識というのは、それほど大きなニーズがないから。

需要がないところにはやっぱり供給もない訳で、大抵の方がそれぞれの分野だけに詳しい、という状態が普通なんですね。

なんだか変な話になってしまい、あまり役に立ちそうもない感じの話ばっかりな気がしますが……

次回は、専門用語が分からない場合どうするか、みたいな話をしてみたいと思います。